西京子の備忘録

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敬称について~『近衛篤麿日記』より~

先日、『近衛篤麿日記』を引用させて頂きましたが、まだ幾つか興味深いことが書かれているので、それにも触れたいと思います。

『近衛篤麿日記』明治三十一年四月十日条に
「一 発状 股野琢 老公法号中大居士は穏当ならずとのことを大徳寺より申来る其事に付大徳寺よりは後三藐院殿前関白従一位翠山道隆宏禅定殿下台霊と古来の例によりては如何と申来る前関白は廃官になりしもの殿下は又関白なればこそ称するものなれ廃官後の殿下は穏かならず老公もし同職の現存中に薨去なりしなればよからんも廃官後久しくして薨去になりし故何れにしても前関白の字又之に附帯したる尊号は妙ならず如何せば可ならんかとの相談なり」
とあり、故近衛忠熙公の戒名に関して、大徳寺から維新前の前例通りに、「前関白」・「殿下」の両字を加えたいとの申し出があったことがわかります。

これに対して、篤麿公は、関白職は既に王政復古の大号令によって廃されて久しく、またその廃官に伴う敬称である殿下を使うことに難色を示しています。
恐らくは皇室典範により皇族方の敬称が殿下と定められたことも念頭にあったでしょう。

『公卿補任』には慶応三年の近衛忠熙公と鷹司輔熙公の項に「被廃関白」と記されています。
わざわざ前職の二人の項に、そのように記されていることから、廃官になれば、「前○○」と称することが出来ない、という認識があった可能性がうかがわれます。
(恐らく主には待遇の問題で記されているのでしょう)

また同年同月十一日条に
「一 股野より昨日の回答あり。余の考は至極同感なりとて、後三藐院殿従一位勲一等翆山道隆公尊位霊と位牌等に記せば可ならんとの事、尚ほ東海寺へ相談し遣はす。」
と股野氏から同意見であるとの返事があり、事態は収拾に向かっていきます。

元々「殿下」の敬称は、律令では、皇后・皇太后・太皇太后・皇太子に上啓する際に用いられるものでした。

それが、摂関家が盛隆を極めると、流例の如くに、関白の敬称として用いられるようになったのです。

ちなみに、下橋敬長翁によると、関白のことは「殿下さん(=様)」と呼んでいたそうです。
前関白の場合は「前殿下さん」だとか。
二重敬語になってますね。

それにしても『近衛篤麿日記』をこんな風に使っている人なんていない気が(汗)
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