西京子の備忘録

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華族制度の残り香

昨日から、自民党の新憲法草案が、各メディアを賑わしています。

そんな中、現憲法中にある華族制度の名残(とも言えないぐらいのものですが)が、ふと気になりました。

公布文の副署には「国務大臣男爵幣原喜重郎」とあります。
また、第十四条第二項には「華族その他の貴族の制度は、これを認めない。」とあり、「華族」という言葉が、ある意味、皮肉な形で残されています。

前者は、憲法が改正されれば、それまでなのは、明らかですが、後者は、果たしてどうなるのでしょうか?

そんな事を考えている間に、ある事を思い出しました。

『華族 明治百年の側面史』という、旧華族の方々への、貴重なインタビュー集があります。
(今で言う、オーラルヒストリーみたいなものでしょうか)
その中に、元侯爵で、戦後、東京国立博物館長などを歴任された浅野長武氏へのインタビューがあり、そこで大変興味深い話題に触れられてます。

「B もう一つ、華族制度の廃止のことについてうかがいたいんですが、マッカーサー草案では、一代華族は認めることになっていたのを、逆に日本側で、それはよろしくないといってやめにしたときいていますが、本当なんでしょうか。

 浅野 ええ。それは正確にいうと、華族制度そのものではないのです。現に爵位をもっている者は、本人限りそれを称号として用いてよいということなので、たとえば、私なら侯爵でおりますね。そうすると、私だけは侯爵と称していいというわけです。

 B それは、特権は伴わないのですね。

 浅野 もとよりそうです。単に称号だけです。それも現在の有爵者に限るわけで、伜はダメなのです。つまり、当人はタイトルだけは残してもいいということが、付則みたいなような形で、くっついていた。ですがそれは衆議院の方で、やめるなら、いっそ全部やめる方がよいというわけで、アメリカの方でも、それならそれでもよいということになったのです。

 C それは、貴族院でもあっさり削ったわけですか。

 浅野 だって、もう衆議院の方で削っているのですから、しようがないでしょう。(笑)」

流石です、当然かもしれませんが、やはり、貴族制度一般に関する深い見識が感じられます。

アメリカ側が、一代限り称号として認めるとしたのは、欧州諸国の例が念頭にあったのでしょうか。
それに対する、日本側のあまりに素っ気無い態度は、逆に訝しいものです。

もしこの付則が削除されなければ、戦後六十年の今も数百人の有爵者がいらっしゃったことになります。
それだけで、私たちの価値観は、また違ったものになっていたのではないでしょうか。
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Comment

なんだかなぁ・・・ 

日本の外交って、つくづく間抜けな感じがしますね。きっとそれでGHQ(アメリカ)のご機嫌をとったつもりなんでしょうね。それまで守ってきた制度をいとも簡単に放棄して尻尾を振る日本を、アメリカは軽蔑していたのではないかと思います。戦前まで大切にされてきた日本海海戦の殊勲艦戦艦三笠。これも敗戦後、連合軍のダンスホールに改造されて、荒れるに任せていたのを修復したのも、アメリカ海軍のニミッツ提督と言われています(ニミッツ提督は東郷平八郎を尊敬していました)。戦争に負けたからと行って簡単に変節する日本。生き残るために必死だったのかも知れませんが、ちょっと情けないです。
  • posted by 公爵 
  • URL 
  • 2005.11/02 20:37分 
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  • [Res]

 

公爵さま。
本当に仰る通りです。
最近、「ポチ保守」なる言葉をよく耳にしますが、その原型は、戦後すぐに生まれていたということなのでしょう。
(戦後の革新旋風は凄いものだったので、それも関係しているかもしれませんが)

なんと、三笠は、ダンスホールにされていたのですか!
それは、なかなかキツイですね。
ブラックジョークにもならない・・・。
泉下の東郷元帥も憤懣やるかたないお気持ちだったのではないでしょうか。

結局、敗北したとしても、誇りは失ってはいけない、ということですね。
誇りを持たない相手が、敬意を持って対応されることはない、ということを忘れてはいけませんね。
  • posted by 西京子 
  • URL 
  • 2005.11/03 17:54分 
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    ・最近はテレビを視聴していないので、今期は殆どついて行けてません(謎)

    ・現在、更新が遅れています。大変申し訳ありません。

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