西京子の備忘録

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オールコックと官位

英国人、オールコックの『大君の都』の下巻の巻末の付録に「日本における称号」という『ジャパン・ヘラルド』(横浜の外国人居留民向けの英語新聞)の記事が載っています。

この記事、非常に興味深いです。
まず、当時の西洋人が日本の官位(=称号)に興味を抱いている。
記事中でも触れられていますが、条約の表記に関わってくるからです。
また、日本人は単に官位として、イギリスの称号、タイトルとは比較することも思いつかない(私だけかも)ところですが、ここではそれがなされています。
私は目からうろこが落ちまくりでした。

具体的にどのようなことが論じられているかというのは、下記をみてください。

「ペリー提督が日本に到着する以前には、日本ではそのような称号(西京子注大君)がいかなる官吏にも与えられたことはなかった。」

むむっ、よく知ってるじゃないですか。
そもそも大君は朝鮮との通交用に編み出された苦肉の表記ですから、与えられたことがあるわけがないです。
この当時も与えられていませんが。
でも、「与える」というのは、この場合天皇に叙任されるという意味ではなくて、条約文中で称されるということなんでしょうね。
(前後を読めばもっと判り易いです、引用が面倒くさい、以下同)
それなら上記の通り、朝鮮外交で使われてますが。

「これが林大学頭であった。アメリカの公式報告書で呼ばれているように大学侯(プリンス・オブ・ダイガク)ではなくて、中国語大学の学長ないし首都(ミヤコ)の大学の中国語教授であり・・・」

ななななな。
「プリンス・オブ・ダイガク」とは何て無謀な(汗)
当然ですが、当時の百官受領は確かに正式な名乗りに使われますけど、実が伴ってないので、大変なことになりますよ。
ちなみに林家は旗本では珍しい当主即諸大夫の家です。

「・・・大君というのは、かれにはうける権利のない称号である、とりわけこの称号は、優位・主権者としての統治というような観念をつたえているように思われるが、じつはそのような観念は、天皇によって与えられている称号のどれにも含まれていない、ないしはそのいずれからも推論できないと結論してもよいであろう。」

げっ、外国人じゃなかったら、首が飛んでますよ、こんなこと書いたら。
でも、鋭い指摘です。
称号論に見せかけて、大義名分論解説でも通用しそうです。

「われわれの知りうるかぎりでは、「世俗的な皇帝」ないしその後継者たるむすこは、父が存命であろうがなかろうが、十五歳までは「竹千代」という名で通っている。」

むむっ、よく知ってるじゃないですか。

「これ(西京子注竹千代)は、一万年ものあいだ青い竹だという意味の中国のことばである。」

そう言われればそうでした。
でも中国のことばというより和製造語という感じですが。

「その(西京子注征夷大将軍)地位に固有の二つの称号がある。第一のものは、淳和奨学両院別当といって、かれが淳和と奨学という二つの大学の学長であることを意味する。・・・この称号をもった者はまた、つねに「源氏長者」というもうひとつの称号を持っている。」

むむっ、これまたよく知ってるじゃないですか。
でも後、右近衛大将と右馬寮御監もあります。
どちらも鎌倉殿に因んだ官職です。

「大君は普通は大君となってからまもなく、大将軍、すなわち軍隊の総司令官、という称号をうける。」

むむむ、むむむむむ。
大君=征夷大将軍とう認識じゃないんですね!
なるほど、なるほど。
大君=徳川宗家当主というほうが良いですかね。
何だか親幕府的(というか幕府実力評価)な雰囲気。

「かれ(西京子注大君)は、これらの称号のほかに、数字によって地位を示す称号をもっている。・・・数がすくないほど上位なのである。」

位階もご存知ですか。

「家康の称号は、左のとおりであった。
 従一位(第二等級の第一位)
 右大臣
 征夷大将軍
 淳和奨学両院別当
 源氏長者
 源家康」

前述の二官職が抜けてますね。
死後の東照大権現なんか言い出したら、事態を複雑化させるだけでしょうか。
また右大臣じゃなくて太政大臣です。
そして大臣ですから「公」の敬称を付けるとより的確です。

まだまだありますが、これ以上やると、全文引用になりそうな勢いなので止めます。

それにしても当時の西洋人の認識はなかなか正確です。
一部意味不明な箇所もありますが、この程度なら当時の日本の解説書にもあるような間違いです。
それはそれで悲しいですが。

肝心なこの記事の趣旨ですが、大君という称号について、正確なものではないけれど、「それを使用することには多少の根拠がある」と言いたかったわけです。
私の適当な引用では趣旨不明なので、最後に書いておきます。

〔追記〕
読み直すと病的に文章が稚拙なのですが・・・。
どうにかならんかなこれ。
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